天然水で健康生活!
健康生活をおくるのに必要不可欠! 天然水の販売一覧。ゆっくりとお楽しみ下さい。
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冷水とは?
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あんなに放流したアユがどこに行ったのか全く見えないとか、白っぽく弱ったアユがフラフラ流れているとか、死んだアユが淵に真っ白になってたまっていたとか、いろいろな話が聞かれます。また、放流したアユが冷水病にやられて解禁前に全滅してその年は鮎釣りが出来なかったという話も各地で話題になりました。 冷水病は大変な病気だというのは知られるようになりましたが、それが具体的にどのような病気で、釣り人はどんな注意をすれば良いのか、などはあまり知らされていないように思います。鮎釣り愛好家皆さんの参考になればと思いまとめてみました。 もともとは北米のマスの病気で、低水温期の稚魚に発生し、死亡率が高いことから、bacterial coldwater diseaseと呼ばれていたもので、英語病名を直訳して冷水病とよばれている。 1985年頃からヨーロッパと日本で冷水病がサケ、マス養殖場で見られるようになったといわれているが、どのようにして病原菌が入ってきたのかは明らかにされていない。(銀鮭を輸入したときに病原菌が付いていて、それが広まったという説がもっともらしい。) アユにおいては、冷水病菌を保菌した湖産稚アユの放流が原因と云われ出して十年以上になる。どのように琵琶湖とアユ蓄養業者のイケスに冷水病菌が広まったのか、その感染源と感染経路はBSE狂牛病のときと同様に不明のままである。 冷水病は、(Flavobacterium psychrophilum)フラボバクテリウム・サイクロフィラムという細菌(グラム陰性の長桿菌)によって引き起こされる細菌感染症で、ギンザケ、ニジマス、アユの養殖場で全国的に発生している。 アユでは、昭和62年(1987年)に徳島県の養殖場で琵琶湖産稚アユ輸送後2〜3日に大量死し冷水病菌が確認されたのが最初で、その後全国的に発生するようになった。 アユ冷水病の症状は、鰓や肝臓の貧血、体表の白濁、鰓蓋下部の出血の他、体表の潰瘍等の穴あき、尾鰭の欠損・びらん症状を特徴とする。 当初は、冷水病は稚魚期の低水温期に発生すると云われていたが、最近の傾向では、すべての成長段階で発生しており、水温も12〜26℃の広い範囲で発病している。 アユの場合には、これらの症状が養殖場だけでなく、冷水病菌を保菌したアユが放流されると放流後に河川で他のアユにも感染して発病し大量死を起こすことが全国的に問題となっている。 psychrophilum,は体表の微細な傷から感染すること,また感染した冷水病菌はコラーゲン性結合組織や筋肉中で増殖し,炎症を形成することを明らかにした。さらに冷水病罹患アユの直接の死因は患部からの急速な出血による失血死であることが示唆された。 (独立行政法人水産総合研究センター養殖研究所 病害防除部 病原体制御研究グループ) *(冷水病発生河川で釣りをした人のタビ、ウェーダー、タモ網、引き船なども感染源になっているという。) 近年、これらアユ以外の魚種が保菌している冷水病菌と、アユが保菌している冷水病菌とでは、遺伝子の型が違っていることが分かってきました。さらに、遺伝子型の異なるオイカワ由来の冷水病菌とアユ由来の冷水病菌を用いて感染試験を行うと、オイカワ由来の冷水病菌はアユに対しては病原性がなく、逆に、アユ由来の冷水病菌はオイカワに対しては病原性がないことが分かりました。すなわち、天然河川において、アユ以外の魚種がアユ冷水病の感染源となっている可能性は極めて低いと考えられます。(福井県内水面総合センター、2004研究情報より) 冷水病フリーの人工産アユだけをを放流した川では終期まで冷水病は発生しなかったが、4/25に冷水病フリーの人工産アユを放流し元気に成長しているのを確認した後で、5/8に冷水病の保菌魚が混入した琵琶湖産を放流したところ2週間後の5/21から冷水病特有の傷をおったアユが観察され6月上旬に大量斃死が発生した。 冷水病が発症したアユのいる水槽の水を混ぜるだけで無菌のアユが冷水病に感染することが確認されており、感染したアユの80%以上が死亡するともいわれる。養殖場で冷水病が発生すると、その排水が川に流れ込みその川のアユに感染して大量死がおきアユがほとんどいなくなる場合もある。生き残ったアユも秋に水温が低下してくると再発症するものが出てくる。 イワナ、サケ、ニジマス、ヒメマス、サクラマス、ヤマメ、アジメドジョウ、イトヨ、カジカ、カマキリ、アブラハヤ、ウグイ、オイカワ、カマツカ、カワムツ、チチブ、ヨシノボリ、ウキゴリ、ヌマチチブ、ギンブナ、タモロコ、ニゴイ、コイ、フナ、ゲンゴロウブナ、ワカサギ、オオクチバス、シラウオ、マルタ、ボラ、(イワシ富山県) 平成10年〜12年に水産庁が中心となり「アユ冷水病対策研究会」が予防法、治療法を調査・研究しているが、未だに決め手となる方法が見つかっていない。(アユ冷水病対策研究会は解散し、13年度からは新たに「冷水病対策協議会」を構築して再スタート。)治療薬やワクチンの研究も行われているが、これで大丈夫というものはまだ開発されていない。 感染実験では、投与しない鮎の生存率が35%、これに対し投与した鮎の生存率は、95%位だそうです。 1日でも早く現場でワクチンを使えるようになってほしいですね! 神奈川県内水面試験場が動物専門の製薬メーカーと共同で開発を進めているのは、直径1ミリ程度のカプセルにワクチンを入れる方法。カプセルの量産体制の確立やワクチンの持続期間の検証など課題はあるが、早ければ2年後には市販される。 養殖場での冷水病の事例では、保菌したアユや運搬車の他に、保菌アユをすくったタモ網や保菌アユがいた水で濡れたクツが感染原因であった例が多数ある。 **漁協もオトリ屋も冷水病の発病、発見を知らぬふりや隠したがる所が多いので、こまったものです。** 冷水病は人には感染しないといわれていますが、気持ちの問題ですが、熱を通して食べたほうが安心なように思います。 |
[ 119] アユ冷水病対策研究会取りまとめ
[引用サイト] http://www.fis-net.co.jp/~aquanet/aq-3/reisuibyou.html
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近年、アユ冷水病は養殖アユに留まらず、各地河川の天然アユにも発生が確認されており、遊漁等への影響を含め、社会問題化している。このため、各県、大学、水産庁をはじめとした関係機関では、一刻も早い冷水病対策の確立を目指して、平成10年に「アユ冷水病対策研究会」を組織する等、鋭意、試験研究に取り組んできた。このほど、同研究会の3年間の成果等を取りまとめたので報告する。 冷水病とは、もともとは北米のマスの病気で、低水温期の稚魚に発生し、死亡率が高いことから、bacterial 我が国ではギンザケ、ニジマスに昭和60年(1985年)頃からみられるようになったが、アユでは昭和62年(1987年)に徳島県の養殖場で病原菌が確認された後、全国的に発生域を拡大している。 psychrophilum)という細菌を原因とする疾病であり(図1)、貧血、体表の白濁、鰓蓋下部の出血の他、体表の潰瘍等の穴あき症状を特徴とする(図2)。 なお、アユにこの病気が確認された当初は、冷水病の発生は稚魚期の低水温期に限定されていたが、最近の傾向では、すべての成長段階で発生しており、発生水温も16〜 アユ冷水病対策については、平成6年に県水試等を構成員とする全国湖沼河川養殖研究会「アユ冷水病研究部会」が発足、大学等と連携して疫学調査等を実施してきた。 その後、平成9年からは水産庁研究所と関係県との連携による全国的な発生状況の把握及びワクチンの開発研究等も始められた。 さらに、平成10年8月には水産庁研究所―大学―関係県との一層の連携を強めた「アユ冷水病対策研究会」が発足し、冷水病の発生状況調査及び影響調査のための分科会(以下「第1分科会」)、予防・治療対策研究のための分科会(以下「第2分科会」)、防疫対策を検討するための分科会(以下「第3分科会」)の3分科会を設け、それぞれの課題に取り組んできた(図3)。 感染経路の解明及びワクチン開発等解決しなければならない課題は多々残されてはいるが、平成12年度末をもって、それまでの研究成果等を基に冷水病対策等に関する一応のとりまとめを行い、平成13年度からは「アユ冷水病対策協議会」として、さらなる対策の充実に向け、再スタートした。 なお、この他、平成11年度からは、行政対応特別研究として水産庁研究所(平成13年4月からは「独立行政法人水産総合研究センター」に組織変更。)がアユ冷水病研究に取り組んでいる。 第1分科会では、アユ冷水病の現状を把握することを目的として、47都道府県の水産研究機関を対象にアンケート調査を実施し、その結果の概要は以下のとおりである。 平成12年度時点では、アユは全国47都道府県すべてに生息しており、また、生息地域数では623地域であった。このうち、遡上アユが生息するのは401地域で、遡上アユのみが生息するのは22地域であった(表1)。アユ生息地域の96.5%で放流が実施されており、現在のアユ遊漁における種苗放流の重要性が明らかになっている。 また、平成3年に河川でのアユ冷水病発生が初めて確認されて以来、平成10年までその発生件数は年を追うごとに増加したが、ここ3カ年における発生は全国47都道府県の約半数でみられ、その発生地域数も横ばい状態である。なお、病原体の分離等により、その発生が確認される例が増加している(図4、図5)。 「天然水域における発生状況調査票」により平成10年〜平成12年度に全国47都道府県から回収した179の発生事例について解析を行ったが、発生時期については4月から10月までであり、報告件数の70%が5・6月に集中していた。 また、冷水病の確定診断については、症状を観察した後、体表患部や腎臓組織片などを改変サイトファーガ寒天培地で培養し、コロニーの形状から冷水病原因菌と思われる細菌を分離し、間接蛍光抗体法やPCR法により確認する手法が定着してきた。 アユ資源を増やすために由来の異なる種苗を組み合わせて放流している例が多いが、種苗の由来と冷水病の発生の関係については、人工産放流河川での冷水病発生例が多く、友釣りの評価でも悪い例が多かった(表2)。 発病前の保菌検査を実施した例は、平成10年度14例(5県)、平成11年度19例(9県)、平成12年度26例(17県)であった。いずれの年も、湖産のみならず、人工産からも保菌魚が見つかっている。他方、平成10年度及び平成11年度は湖産種苗で陰性になるロットはなかったが、平成12年度は2例で陰性のロットがあった(表3)。 天然水域における感染源については、アンケートの回答によれば、放流種苗に由来するとするものがもっとも多く、その他に、アユ以外の魚種、保菌生息アユ、解禁後に持ち込まれるオトリアユ、 発病条件については、水温では12〜26℃の広い範囲で発病がみられ、16〜20℃での発病例が70%以上を占めた。また、冷水病が終息するとされる20℃以上(最低水温)での発病例が10例あった(図6)。 発病事例の70%が5月〜6月に集中しているが、この時期は水温変化が激しい時期であり、このことが発病の引き金となっている可能性が考えられる。 水量、濁りとの関係では、水量の多少は冷水病の発生に関しては影響が少ないと考えられる。一方、濁りについては、解析した147の発生例のうち、27例で濁りとの関係が推測された。 第1分科会参加県の調査結果から、降雨後1〜2週間で発病する事例が報告されているが、天然水域における発病の引き金として、降雨後の急激な水温変化や濁りが大きく影響していると推察される。 アユ漁業の評価については、平成10年度の調査手法(特に、質問に対する回答の選択肢)では適当な結論が期待できないとの判断から、平成11年度からは選択肢を変更した。そのため、取りまとめは、11年度及び12年度の2カ年の調査結果を基にした。平成11年度は冷水病発生河川の約半数が「友釣りの評価悪い」との回答であった。他の漁法を含めても「良い」との回答は非常に少なかったが、平成12年度は「良い」との回答が増加した(表4)。 アユ養殖場における冷水病発生状況の推移については、発生都道府県数及び発生養殖場数とも平成11年以降減少傾向がみられる(図7)。これら養殖場における発生件数は概ね都道府県水産研究機関に持ち込まれた診断件数であるが、ここ数年は養殖業者が冷水病に慣れてきたため、魚病診断依頼件数が減少し、結果的に、減少傾向として現れたものと考えられる。 したがって、種々の状況を総合すると、実際には半数を超える養殖場で発病しているのではないか。また、発生件数は横這い状態で推移しているのではないかと考えられる。 人工種苗生産は各都道府県1〜2カ所で行われ、そのまま中間飼育まで行っているところが多い。人工種苗生産及び人工中間飼育での冷水病発生状況も平成10年度をピークとして徐々に減少しつつある(表5)。これは公的機関が多く、速やかに防疫体制がとられたためと考えられる。 養殖場における冷水病発生状況については、平成10年度〜12年度に47都道府県から回収した調査票により283事例について解析を行った。すべての種類の種苗で、発生がみられたが、人工産及び琵琶湖産の報告例が多かった(図8)。 発病サイズに関しては、すべての成長段階で発生があったが、小型になるほど件数が多く、水温上昇する前に種苗導入した場合に発生が多いと考えられる。また、人工産では60g以上の大型魚で高い死亡率がみられる事例があった。 発生前の保菌検査は、報告事例の8割以上で実施されておらず、また、実施されたものについては、人工産における場合が多かった。 なお、冷水病と他の疾病との混合感染は、報告事例の約36%で見いだされており、シュードモナス症(出血性腹水症)、ギロダクチルス症が多かった。 飼育環境との関係については、用水の種類では、地下水での発生報告事例が多いが、アユ養殖においてはもともと河川水による養殖場が少ないことから、用水の種類と冷水病発生との関係を明らかにすることはできなかった。 発生水温は、10〜22℃であった。このうち地下水飼育では14〜20℃で、河川水飼育では16〜20℃での発生が多かった(図9)。河川水飼育の場合、日変動が大きいことから日最低水温が低い16℃以下の飼育を避けたことによりこのような差が生じたと考えられる。なお、発生前及び発生時の水温のいずれも死亡率との相関はみられなかった。 飼育密度については、死亡率との相関はみられなかった。すなわち、報告事例の多くは発病サイズが30g以下と小型で、種苗導入後まもなくの発病と考えられるが、この時期はサイズが小さいため飼育密度も低く、さらに水温が低いため発生件数そのものが多いと考えられる。一方、飼育密度が高くなる時期は食用サイズに成長する時期で水温が高く発生件数が少ないためと考えられる。 推定される感染源については、アンケートの回答によれば、種苗の保菌とするものがもっとも多かった。河川水飼育の際の用水を感染源と考える回答、発病池から未発病池への感染が疑われるとする回答も多かったが(図10)、このうち、他の池からの感染については、タモ等の器具類の共用、水車の飛沫等が考えられた。これらの要因に対して、種苗の導入方法を含めマス類養殖で行われている消毒法の普及等を参考に防疫対策全般を見直す必要があろう。 冷水病の発生時期は、琵琶湖産では12月から発生件数が増加している(図11)。また、人工産では1月から、海産では2月から発生件数が増加しているが、1月は人工種苗生産施設から中間育成業者へ種苗が移動する時期であり、2月は海産種苗が採捕され始める時期であり、他ロットの保菌種苗と同一の施設で飼育され、感染の機会が増えることが増加の原因と考えられる。 なお、4月から6月に再度発生が増加する傾向がみられるが、この頃は種苗の移動がもっとも頻繁に行われる時期であり、輸送等のストレスや同一施設で非保菌アユが保菌アユから感染する機会が増えるためであろうと考えられる。 アユの成長に伴う冷水病保菌状態の変化に関し、第1分科会参加県の調査データ(天然水域、種苗生産施設での調査を含む)を集約したものが表6である。また、天然水域での調査事例のうち同一河川での調査例を表7に示した。 これによると、アユの成長に伴うすべてのステージで冷水病原因菌が検出され、親魚から卵を介した垂直感染の可能性も示唆された。しかし、放流種苗の保菌状況・放流状況等によって冷水病原因菌の動態は河川毎に異なっており、冷水病フリー種苗の放流等により、この感染環を断ち切ることが必要である。 また、海域稚魚からも3例で冷水病原因菌が検出されているが、いずれも河口域等の塩分濃度が低い場所で採捕されており、鰓(2例)・魚体全部(1例)からPCR法により直接検出されている。冷水病原因菌は発育塩分濃度が低いことが知られており、検出された冷水病原因菌の生存性の確認が必要であろう。 放流種苗の保菌状況については、第1分科会参加県の調査データを集約したものを表8に示したが、すべての種類の種苗で保菌がみられた。天然水域・養殖場における発生事例調査からも発病の感染源として、「種苗が保菌している」とする例がもっとも多く、早急な対策が望まれる。 遡上・放流後の河川生息アユの保菌状況については、第1分科会参加県の調査データを集約したものを表9に示したが、種苗の種類に関わらず河川内の生息アユに広く保菌がみられた。 アユ以外の魚種の冷水病保菌状況については、これまでに保菌調査が実施された12科47魚種のうちウグイ、オイカワ、アブラハヤ等8科21魚種で冷水病原因菌の保菌が確認されている。 アユとアユ以外の魚種間での冷水病感染の関係については、A県が実施した試験では、発病アユ由来の冷水病原因菌のアユ以外の魚種(オイカワ、アマゴ)への病原性について検討した。3回の試験のうちオイカワ、アマゴはそれぞれ1尾ずつの死亡があったのみである。死亡したオイカワ1尾からは冷水病原因菌が検出されたが、死亡原因は水カビ病によるものであった。また、生残魚の保菌率も低かった。B県は冷水病発病ウグイ由来の冷水病原因菌のアユ、オイカワ、及びニジマスへの病原性について検討した。実施した2回の試験とも冷水病と考えられる死亡はみられなかった。 冷水病原因菌の環境からの検出については、網田らは、(1)アユ放流前の河川水からは検出されなかったが、保菌アユ放流後の河川水から検出された(PCR法)、(2)アユ放流前の河川水飼育で発病、(3)5月〜12月の間に月1回の定期的調査を行い、5、11及び12月に付着藻類から、12月に河川水から検出された―と報告している。 なお、オイカワ、アマゴ等のアユ以外の魚種から分離された冷水病病原菌とアユから分離される冷水病病原菌を血清型や遺伝子型等について詳細に調べると、アユ以外の魚種からの菌とアユからの菌とでは異なるグループと思われるような報告もある。いずれにしても今後、他魚種とアユとの間の感染の有無について継続した調査・研究が必要であると考えられる。 種苗生産のみを行っている施設では発生はないが、中間育成を行っている施設では1/3で発生があった(表10)。冷水病未発病の中間育成用種苗を飼育した複数の中間育成施設のなかでも発生があった施設と未発生の施設があった。感染源としては河川水、保菌種苗の導入等が考えられた。また、海水+井戸水または海水のみを使用している14施設では発生が無く、人工産種苗生産における冷水病フリー化のための手段の一つとして検討する価値があると考えられる。 アユ冷水病については、第2分科会及び第3分科会並びに行政対応特別研究を中心に対策調査研究が進められている。 冷水病の診断には、従来、改変サイトファーガ寒天培地を用いて、腎臓やエラから原因菌であるフラボバクテリウム・サイクロフィラムの培養・分離を行ってきたため、冷水病の診断には通常3〜5日の培養期間を必要としていた。 このため、より迅速で簡便な診断手法の開発研究に取り組んだ結果、平成10年度においてPCR法及び蛍光抗体法による感染部位から冷水病原因菌を直接検出する迅速かつ精度の高い手法が開発された。 そこで、技術研修会を開催し、技術の普及と技術者の養成を行った結果、この方法によって冷水病原因菌の保菌検査が実施されるようになるとともに、分離菌の同定にも本法が利用されるようになった。 従来、アユの疾病に関する治療薬としては、ビブリオ病についてのみ効能を有する医薬品が承認されていたが、これらの治療医薬品のうち複数のものが、冷水病の原因菌であるフラボバクテリウム・サイクロフィラムに感受性を示すことから、冷水病治療への効能拡大に向けて、有効性についての試験・研究を行ってきている。 その結果、現在までにスルフィソゾール(以下「SIZ」)でアユ冷水病(の死亡率の低下)への効能が追加承認されている。 ―を行った。いずれの試験でも、処理後暫くして冷水病が再発したが、3カ年を総括すると、これらの加温2回を中心とした複合的な処理は、加温1回や投薬のみの処理に比べて冷水病が再発しにくい、とする結果が得られた。しかしながら、このように短期的には効果が認められるものの、この方法をより効果的なものとするためには、さらに、処理後の保菌状況を追跡する必要があることが指摘されている。 また、塩水(0.125〜1.0%)中の加温2回処理(23℃、27℃)は長期間(50〜100日間)冷水病の再発を防止できた、とする結果も得られたが、これについては、一方で、27℃の水温がアユに及ぼす影響を調べる必要があり、また、塩水処理で行う意味合いを明らかにすることも求められている。 冷水病の蔓延防止のための防疫対策として、消毒薬のスクリーニングを行い、卵、稚仔魚、養魚施設及び養殖用機材等に対する有効な消毒薬を明らかにし、効果的な消毒法の確立を目指している。 現在は、水産用として既承認医薬品のポピドンヨード製剤及び過酸化水素製剤等についてアユの卵、稚仔魚への安全性、有効性等の調査・研究を行っているところである。 ワクチンの開発にあたっては、ワクチンの有効性の検討の必要性は勿論であるが、その有効性の判定の基準となる感染実験のための攻撃法確立も欠かせない事項である。 攻撃法については、現在、注射法、浸漬法および同居感染での検討を行っている。注射法による感染実験に関しては、菌株による病原性、魚体通過による病原性、接種菌量、アユの由来別感受性及び飼育水温別の感受性を検討している。一方、浸漬法では、平成12年度において、3日間を3回の延べ9日間の菌浴を行い、死亡状況を観察したところ、いくつかの県の試験では、ある濃度の菌浴で一定の成果が得られたものの、菌株によって死亡状況が変動した。また、冷凍病魚(−80℃保存)を用いた感染実験では、冷凍病魚を水槽内に吊して冷水病を再現することができたが、供試魚の病歴の有無によって再現性(死亡率)に差が生じた。 ワクチンの有効性及び接種法については、試験研究を実施する各県が所定の手法でワクチンを作成することとして、養殖研究所の指導の下10県が試験を実施した。この結果、26例にワクチンの有効性が認められた。その中で、複数種のオイルアジュバント添加の注射ワクチンで計10例、また、水溶性アジュバント添加の注射ワクチンでも1種類について10例効果があった。一方、アジュバント無添加のワクチンでも4例に効果があった。しかしながら、アジュバント添加注射ワクチンでは、アジュバントの残留、 注射による魚体への影響(注射痕、ハンドリングによるストレス等)等、今後引き続いて検討を要する問題も多い。 浸漬法による免疫の賦与試験でも2例に効果が認められ、一度に、多量の魚に免疫を賦与する方法として興味が持たれるが、これについては、さらに試験データを集めること、抗原を統一して行うべきことが指摘されている。ワクチンの実用化に向け、注射以外の投与法の有効性の向上等についても今後の検討が必要である。 冷水病原因菌は、魚の健康度や環境を悪くすると発生しやすく、再発もするので極力ストレスを与えないことが重要である。輸送時には魚の取り上げや輸送時の高密度状態による水質悪化など、様々なストレスが重なるため、魚の健康度が低下しやすく、冷水病発生の引き金となる懸念がある。 このようなことから、輸送前の給餌率と餌止め日数の検討、輸送密度と輸送時間の検討を行っている。第3分科会の1県が取り組んでいるが、特に、輸送密度と輸送時間については、冷水病発病歴が複数回あるロットに属する種苗では、輸送密度(50〜80kg/t)と輸送時間(2〜8時間)に関わらず冷水病は発生しなかったことが注目される。 加温処理後の飼育水温、給餌率の検討、また、収容密度の検討を行っている。3県が取り組んでいるが、特に、収容密度について、民間養殖場における事例や水槽実験において、冷水病の発生との関係を検討したところ、養殖場では収容密度を低くした方が生残率が高かったことが注目された。ただし、水槽実験では収容密度と冷水病発生の関係はみられなかった。 1県が取り組んでいる。1%4時間の塩水浴で、体表に付着した冷水病原因菌が減少したことは注目されるが、一方、2%4時間の塩水浴では、鰓の冷水病原因菌を除去できたもののアユの活力が低下した。 3県が取り組んでいる。冷水病感染歴のある親魚から得られた卵では冷水病原因菌は検出されなかったことから、この結果を見る限りでは、垂直感染の可能性は低いと考えられる。 一方、垂直感染の防止対策に関連して、消毒剤による卵の発眼率、仔魚の奇形への影響を調査したが、ポピドンヨード製剤では2000倍以上に希釈すればこれらへの影響は認められなかった。 3県が事例収集・調査に取り組んだが、中間育成段階までは冷水病原因菌を保菌しておらず冷水病の発生もない例、保菌していなかった種苗を漁協の中間育成施設に移動した後発病した例、仔魚から成魚まで冷水病原因菌を保菌していた例、と様々なケースが報告された。 3県が、放流魚や河川再捕魚の保菌検査及び保菌率と採捕率の相関関係の分析を行ったが、このうち1県で、河川再捕魚では保菌率が低い種苗ほど再捕率が高かったという、報告がなされている。 種苗の移動は魚病の伝播経路となることから、種苗の移動状況を把握する目的で、本研究会参加県(37都府県)を対象に平成11年度の放流用種苗について調査を行ったが、その結果の概要は以下のとおり。 ・人工種苗を放流したのは33都府県。このうち、すべて自県産であったのは16県で、これ以外は主に近隣県から購入。 ・湖産種苗を放流したのは30都府県。このうち、すべて滋賀県からの購入は20県で、これ以外は滋賀県以外の県から購入、あるいは自県で仕立てた湖産種苗。 ・海産種苗を放流したのは19都府県。このうち、すべて自県産であったのは2県。すべて県外産は14県。3県は自県産と県外産の両方を放流。 ・河川産種苗を放流したのは14県。このうち、すべて自県産は6県。すべて県外産は3県。4県は自県産と県外産の両方を放流。 輸送に伴う種苗の取り扱い実態の把握を目的として、第3分科会参加県(15県)を対象に平成12年度の放流用、養殖用種苗について調査を行った。その結果の概要は以下のとおり。 ・輸送条件:輸送密度の範囲は4.8kg/t〜128.4kg/t。61〜80kg/tが最も多く36%。輸送時間は2時間未満が64%、4時間未満では91%。輸送水温は10℃〜20.6℃と幅広いが、輸送中の水温変化は±3℃以内。輸送中に行った処置で最も多かったのは「水温を調整した」で45%、次いで「輸送水を塩水にした」で19%。 (*現場の実態等を分析した結果では、「種苗の輸送中または輸送後の薄い塩水浴(0.2〜0.9%)が病気予防に効果的」と考えられた)。 ・放流条件:放流時の河川水温は8.6℃〜24.3℃。14.1〜16.0℃が最も多く30%。河川水量は「適量」が最も多く52%。河川水の濁りは「なし」が61%。コケの状態は「普通」が51%。放流時の水合わせは「実施せず」が83%。 (*放流時点の水温と冷水病発病の関係及びアユの活性の状況等から、「河川水温の低い時期や低水温域への放流は避け、河川水温ができるだけ上昇(日間最低水温が13℃以上を目安)してから放流すると、その後の経過が良好」と考えられた)。 アユ冷水病については、確立された対策がないことから、とりあえず、それまでに明らかにされている知見の範囲内で実施可能な対策について取りまとめ、その後の対策試験結果等の知見により逐次その内容を改訂していきながら、併行して、対策を普及していくべきであるとの考えに基づき、アユ冷水病対策研究会では平成10年度において「アユ冷水病防疫に関する暫定申し合わせ事項」を作成した。 内容は、「暫定申し合わせ事項」の性格、種苗の移動・放流に関する留意事項、種苗飼育管理技術による疾病防除対策、魚病被害の軽減、その他―の項目で構成されていた。 この「暫定申し合わせ事項」は、各都道府県の水産試験研究機関の職員がアユ種苗の取り扱い現場において指導・助言する際の統一的な参考資料となることを意図しているものであるが、それは、各機関の研究成果等を全関係機関が共有することにより、アユ冷水病対策技術の普及・徹底及びそのレベルの向上を図ることが何より重要であるという趣旨によるものである。 また、放流や養殖、輸送といったアユ種苗の取り扱い現場においては、アユ冷水病に対する認識が不正確であったり、希薄であったりする場合があるため、種苗の取り扱い現場を対象とした「アユ種苗の取り扱い及び放流に関する留意事項(現場用)」もアユ冷水病対策研究会で作成し、その普及を図りつつ、内容の吟味を行っている。内容は、「アユの冷水病とは」、種苗の輸送中及び前後での留意事項、種苗の取り扱い現場での留意事項、放流現場での留意事項―の項目からなっており、試験研究の知見に基づくものばかりでなく、経験則的な内容も盛り込んで現場で対応しやすい内容のものとなっている。 平成11年度には、平成10年度に作成した「暫定申し合わせ事項」及び「留意事項」について、各分科会の成果を踏まえて改訂版を作成している。 なお、平成12年には全国内水面漁業協同組合連合会が独自に現場向けの放流マニュアル「見てわかる冷水病 「暫定申し合わせ事項」及び「留意事項」の活用状況について、平成11年度及び12年度において本研究会参加県(37都府県)を対象としたアンケート調査を実施した。その結果概要は以下のとおり。 ・平成11年度には27機関(73%)、平成12年度には29機関(78%)でこれらを活用。(アユ冷水病対策研究会会議では、「暫定申し合わせ事項」等を参考にして放流等に取り組む事例が増えているとの報告もあり。) ・「暫定申し合わせ事項」及び「留意事項」に関する意見として、「わかりやすく好評」「冷水病の被害をある程度防げるようになった」などのほかに、「暫定申し合わせ事項」「留意事項」の改訂に参考とすべきものとして、「表現方法を変える、追加する」、「より利用しやすい形にする」、「現場では実施困難な内容も含まれている」といった意見もあった。 アユ冷水病対策研究会の3カ年に亘る活動等を通じて得られた知見の反映、より適切な表現の工夫などにより、それまでの暫定的な「アユ冷水病防疫に関する暫定申し合わせ事項」及び「アユ種苗の取り扱い及び放流に関する留意事項」に所用の修正を行い、当面の確定版として「アユ冷水病防疫に関する申し合わせ事項」等を作成した。 また、種苗の生産、輸送、河川への放流、養殖の各段階における防疫対策の徹底を図るため、「あゆ種苗来歴カード」の様式を作成し、普及を図ることを「申し合わせ事項」に盛り込んだ。 なお、「アユ冷水病防疫に関する申し合わせ事項」等の周知、徹底を図るため、水産庁からも「アユ冷水病対策に関する対応について」という文書を、都道府県あてに発出し、指導している。 現在全国の河川放流用アユ種苗の45%は琵琶湖産であり、前年の初冬に採捕した稚魚を種苗サイズに養成してから出荷する例もあるとされている。病害の蔓延の主たる原因はこの湖産アユの耐病性の低下にあるともいわれるが、科学的な調査はなされていない。本研究では、琵琶湖産アユ種苗の体組織を、生体防御器官に特に焦点を当てて形態学的に調べ、湖産アユの健苗性がはたして劣っているのかどうかを明らかにすることを目的にしている。 ア.健苗性を明らかにするため、海産と湖産の天然稚アユの生体防御器官を中心に組織学的に調べたが、両者にはほとんど違いはみられなかった。 イ.天然の湖産アユと実験的に高密度高水温の悪条件下で半年間池中飼育された湖産アユを組織学的に比較すると、後者は胸腺の発達が極めて悪く、脾臓が鬱血により肥大しており、ヒフにも大きな異常がみられた。飼育時のストレスや慢性的なスレなどが原因として推定され、特にヒフの異常は病原体の感染門戸となりうると考えられた。実際の仕立て種苗ではこのような悪条件での半年もの飼育は通常行われないが,この結果は飼育条件によってはアユの健苗性に悪影響が出ることを示すものと考えられる。 種苗業者が仕立てた湖産アユ種苗の組織学的観察により、実験的長期飼育アユ種苗に類似した鬱血による脾臓の顕著な肥大と胸腺の発達不全が認められ、種苗育成過程においても胸腺の発達を阻害する要因があることが明らかになった。 放流待機中の蓄養過程において、冷水病に由来する種苗の減耗が深刻化しているが、飼育条件下においては、既保菌魚の発症に伴う死亡及び二次感染による死亡が含まれていることが推察される。本研究では、冷水病の感染並びに発症に対して抑制効果のある飼育技術の開発のため、魚体の免疫活性と耐病性の関係を明らかにし、それを基に免疫活性を維持するための飼育環境条件の探索を行うことを目的にしている。 種苗運搬に伴う速やかな冷水病の発症を説明するため、高密度の飼育実験を行った結果、1000個体/m3 を境にしてコルチゾル(ストレッサーの指標)濃度の急激な上昇が認められた。この程度の収容密度は種苗運搬においては通常の状態といえるが、それが魚体にとっては急激なストレスになっていることが明らかになった。 冷水病注射ワクチン試験では、アジュバント添加によりワクチンの有効性が高まること、抗体産生を促進すること、攻撃後の生残魚の保菌率が低下することがわかった。 アユ冷水病ワクチン研究において、平均体重が0.7g以上のアユについてはアジュバント添加注射ワクチンの有効性が確認されたが、0.45g以下の魚では注射処理の影響による死亡が起こり、小さい魚へのワクチン投与には注射法に代わる投与法の開発が必要と考えられた。 「アユ冷水病対策研究会」は、平成12年度末を以て、一旦解散し、平成13年度からは新たに「アユ冷水病対策協議会」を構築して再スタートしている。「アユ冷水病対策協議会」は、調査・研究部会と対策・指導部会の2部会から構成される。調査・研究部会は水試、水研を中心として、従前の「アユ冷水病対策研究会」の課題を引き継ぎ、焦点を絞った連絡試験的な対応により、調査・研究に取り組む。また、対策・指導部会は行政、水試、業界等を中心として、優良事例の収集・検討、指導体制の検討等を通じて、現場での指導・対策を推進する。 ・12年度の調査では、アユが生息する河川は623地域、そのうち、601地域が放流種苗に関与。ここ3カ年の天然水域における冷水病の発生は47都道府県の約半数で報告され、その発生地域数は横這い状態。 ・平成11年度には、冷水病発生河川の約半数は「友釣りの評価悪い」との回答。その他の漁法を含めても「良い」との回答は非常に少なかったが、平成12年度は「良い」との回答が増加。 ・養殖場の総数は約400。半数を越える養殖場で発病しているのではないかと考えられる。発生件数は、横這い状態で推移か。 スルフィソゾールについては「アユ冷水病」に対する有効性等が立証され、これを基に、アユ冷水病に対する水産用医薬品として承認。 卵や稚仔魚の消毒のため、2〜3種の消毒剤について、その有効性、安全性等に関し、引き続き試験研究を実施。 今後、アジュバンドの残留、注射による魚体への影響等の問題及び、実用的接種法の検討、また、注射に代わる投与法での有効性の向上等実用化に向けての検討が必要。 病原体に汚染された水、種苗からの感染は確認。しかしながら、環境中におけるアユ種苗への感染経路、また、親魚から卵への感染の有無等不明な点も多い。 アユの病原体とウグイ、オイカワ等他魚種に感染する病原体とでは、細部での特性が異なる可能性があり、これら他魚種とアユとの間の感染の有無について確認が必要。 河川水温の低い時期や低水温域への種苗の放流は避け、河川水温ができるだけ上昇(日間最低水温が13℃以上を目安)してから放流すると、その後の経過が良好。 水試等の職員がアユ種苗の取扱い現場を指導・助言する際の統一的な参考資料として、「アユ冷水病防疫に関する暫定申し合わせ事項」等を策定し、妥当性の検証及び普及促進を図ってきたところ、これを参考にして放流等に取り組む事例が増えてきたとの報告あり。 研究会の3カ年の成果として、当面の確定版を取りまとめるため、12年度に新たに得られた知見の反映、また、より適切な表現の工夫など、「暫定申し合わせ事項」等の内容改訂を検討。 また、「あゆ種苗来歴カード」の様式を作成し、種苗の生産、輸送、河川への放流、養殖の各段階における防疫対策の徹底を図ることとなった。 「アユ冷水病対策研究会」は、3カ年の活動を終え、一旦解散し、13年度からは新たに「冷水病対策協議会(仮称)」を構築して再スタート。 「冷水病対策協議会」は、調査・研究部会と対策・指導部会の2部会から構成。また、活動方針等を協議する代表者会議を置く。 平成10年に「アユ冷水病対策研究会」がスタートして以来、4年目に突入した。この間、水試・水研・関係業界等の方々のご努力により、治療医薬品の開発、現場向けの指導マニュアルの作成等も行われ、冷水病の発生もやや落ち着いてきたのではないかと言う話も時折聞かれる。しかしながら前述4.の表 のように残された課題も多く、冷水病対策が確立していない現状では、今年のアユの状況はどうなのかと不安も多い。 ワクチンへの期待は大きいが、アユ冷水病対策の基本は「いかにして丈夫なアユを作るか」ということであると考えられる。ワクチンはあくまでも一つの方法であって、それも決して万能なものではない。また、治療法として、医薬品の投与、加温処理等の方法も見いだされているが、これらは、両刃の剣でもあり、依存しすぎると、却って弊害となることもある。 「申し合わせ事項」に「アユ種苗来歴カードの普及」が盛り込まれたが、重要なことは種苗生産、輸送、飼育方法、飼育環境等についての一体的かつ総合的な取り組み、言い換えると、各段階で携わる人がやるべきことをやると言うことである。 一刻も早い、冷水病対策の確立を目指し、引き続き、総力を挙げて取り組んでいく所存であるが、アユの育成・管理に関与する方々の常日頃の配慮を、改めてお願いする次第である。 |
